がんばれないひと。

統合失調症歴10年。35歳男の雑記です。地元のフリーペーパーの記者をやっています。

ココナッツと日光。

今の日本だと餓死することはありえません。それ故に食べ物は、楽しむものとしての比重が高いです。

 

しかし映画『真夜中のカーボーイ』の時代のアメリカのニューヨークはそうではなかったはず。

 

あの映画でダスティンホフマンは、最貧困層の人間として描かれていますが、

あるとき「生きるために必要なものはココナッツと日光だ」

 

みたいなことを言います。

 

誰が考案したのかはわかりませんが、映画を象徴するセリフです。

 

というのも、もしあれがスーパーフードみたいな、あるいは栄養価が高いと知られている緑黄色野菜だったら、あの映画が成り立たないのです。

 

あの映画のダスティンホフマンは詐欺師ですが、頭の良い詐欺師という感じはしません。

 

通り過ぎる車を叩いて、あぶねーじゃねーかよく前をみろ、みたいな罵倒を浴びせるところからもわかる通り、教養のない人間です。

 

ちょっと視点を変えて、いつであったか新聞の記事に、東大の医学部に子供を合格させたお母さんが、どういう教育をしてきたかという特集がありました。

 

その中で、その親御さんは、

 

東大の医学部に入っておけば、無人島でも生きられるだけの知識が得られる。

 

と言っていました。

 

これはたしかにそうでしょう。知識がある人間が、いつでもサバイバルできるわけです。

 

しかし、あの、知識がなく教養がないダスティンホフマンのココナッツと日光というチョイスには映画映えするものがあります。

 

健康法で、老人になってからは、自分が好きなものを多く食べると、満足感から栄養のバランスのとれた質素な食事よりも、

 

長生きする人が多い、というのもうなづけます。

 

好きなものの追求には、人に魅力的にうつる、引き寄せる力があるんですね。

 

この魅力的、つまりかっこいいかわいいは、先進国だと抜群の力を発揮します。

 

テレビで外国のスラム街が映って、

 

そこに出てくる女の子で日本人からしてみたらたまに息を飲むほど綺麗な子がいますね。

 

日本にいたら、芸能人になれそうな女の子も、発展途上国のそれもみんなが彫りの深い顔をしている国では、ただの不幸な女の子なのです。

 

この、容姿の美では外国に勝てないところのコンプレックスは、お金でカバーしているところが日本にはありますが、

そうだからこそ、ネットで知識がはいりまくる時代だからこそ、

 

ココナッツと日光があれば生きていける、というセンスが面白みを増すようになっていて、そのセンスを、

 

例えば先述の親御さんが言いそうな感じで

 

ココナッツよりもトマトの方が栄養学的には良い、と科学的に一蹴してしまうのは、僕は嫌だという気持ちがあるんです。