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がんばれないひと。

統合失調症を発症して八年目。思っていることとか人の役に立ちそうなことを書いている雑記ブログです。

日本に原爆が投下される前にその実験で死んだアメリカ人女子高生がいた。

 

はじめてのサイエンス (NHK出版新書 500)

はじめてのサイエンス (NHK出版新書 500)

 

 

素晴らしい本ですね。はじめて、とうたってますが、もうすっかり理科系のことなんて覚えていないーという僕みたいな読者にぴったりな本でした。池上彰はかみ砕いて説明ができる天才ですね。

 

ところで本書に書いてあったんですが、僕が面白いなあと思ったところがあって、

1945年代にニューメキシコ州のホワイトサンズというところで極秘核実験の被害者になった女子高生がいたそうです。

 

なんでも、「ああ、雪が空から降ってきた~」

 

と言って白い灰を頭からかぶった。そしてガンで死んだそうです。その後、今では遺族が国にたいして訴訟をおこしているのだそうです。

 

このあまり知られていない事実からもわかるとおり、命より重たいのが戦争、つまり国益というやつです。

 

僕はなんだか不謹慎にもこの箇所で笑ってしまったんですね。だって、あまりに武器強化するあまり、こんな雪がふってきて喜んでいる無邪気な自国の若い女の子が死ぬなんて、国全体でみたときの正負の法則というのが働いている気がしてしまったんです。

 

で、この女の子の遺族からすると、もはや戦争なんてどうでもよかったんじゃないでしょうか。

 

原爆が日本に投下されてうまくいくかどうかなんて、一個人のアメリカ人側からのレベルだとしても、どうでもいいしふざけんなという話ですよね。

 

それでも原爆を投下せざるをえなかった。

 

よく戦争のことを忘れてはいけない、今、当時の原爆をうけたときのことを知っている日本人が高齢になって戦争NOと言える人が少なくなっているのがこわい、というような話をききますが、NOと言える人物として瀬戸内寂聴さんなんてまさにその代表格ですね、でもそれと同時に原爆をおとした張本人であるアメリカ側にも被害者がいたというのはもっと有名になっていい話だと思うんです。

 

これはあの光市母子殺害事件の被害者の夫の方が、少年の死刑判決をうけて以下のような名言をつぶやいたのとちょっと似ています。

 

「死んだのは妻とこどもの2人ではない。この世から3人死んでしまった。」

 

この被害者の夫の方は、ちゃんと加害者である少年も、死んだことは事実という意味のカウントにいれたんですね。憎しみとかそういうのを超えて、もっと考えなければならないのは、家族が死んだだけではなく、少年も死んだことだ、というのをあらわしたのです。